三鷹市議会レポ 2023年第1回臨時議会 

出産・子育て応援ギフト券支給は、切実に必用な人に、本当に必要な支援にならない!
 現金給付を回避した三鷹市政

国は、本気で少子化対策をする気なら
▼教育費の無償化 ▼国民健康保険の子どもの均等割額の撤廃▼給付型奨学金制度の実施 
▼学校・保育所・幼稚園給食の無償化
 こそ実施すべき 
ギフト券で儲かり・喜ぶのはギフト券指定の大

2022年度一般会計・補正8号にいのちが大事反対

 (事前通告した)16項目の質問をし、※再質問を行い、野村羊子議員が反対討論をしました。
※本会議場での質問は2回まで(回数制限無しに申合せた場合は制限無し)(三鷹市議会申合せ事項)。

<野村羊子議員の反対討論>
議案第1号 2022年度一般会計補正予算(第8号)討論
いのちが大事 野村羊子
 岸田首相は「異次元の少子化対策」を打ち出したが、施政方針でも具体的な施策は見えなかった。今回の出産・子育て応援ギフト支給事業は、昨年、2022年度補正予算で成立している。
 伴走型相談支援をベースに、経済的支援をあわせて支給するというスキームである。相談型支援はすでに三鷹市では実施されてきた。実際、厚労省の自治体向け説明会資料には三鷹市ゆりかご面接が先駆的事例として紹介されている。重要なのは、相談に応じる専門職を正規に確保することである。しかし、国の想定は伴走型支援では市負担1/4
であり、会計年度任用職員なども想定されている。保健師などの正規専門職を配置する制度とすべきである。
三鷹市は、過去の支援から、経済的支援や、面談を受けるためにインセンティブ、本当に妊産婦が何を必要としているかを把握しているはずである。したがって、それに合わせた支援を検討すべきではあるが、国の事業での対応にしかならないのは残念である。
 ギフト券では、本当に必要な時に必要なものを入手することは困難だったり、使用期限が切れて使えなかったりする可能性がある。ニーズとの齟齬が生じ、よりましなものの選択にしかならない場合が発生する。せっかく多額の税金を使う事業が、本当の必要・ニーズを満たせないのはもったいない。
 また東京都の選定による特定の事業者にのみに利益が流れる構造になっていることも問題である。地域での経済循環にも寄与しないスキームは問題である。
 社会保障は普遍的な現物給付をした方がより効率が良いことは事実である。しかし、この場合の現物支給は伴走型相談支援というサービスである。ギフト券は経済的支援とされているが、面談へのインセンティブとしての役割が期待されているだけで、貧困家庭などの必要を満たすことは困難な内容になっている。
 真に少子化対策をするのであれば、教育費の無償化、貸付ではない給付型の奨学金制度、学校給食幼稚園保育園の給食の無償化、国民健康保険の子ども均等割り額の撤廃な、本来すべきことは多くある。
妊産婦の経済的支援に対応するには、現金給付が一番である。ギフト券にこだわる本事業には。妊産婦の本当のニーズを満たすことができない。
まして、妊娠届時の初回の面談で、マイナンバーカード取得を案内・推奨することは、支援を受けるために必要なこととしてとらえられ、事実上の取得を強制することにつながるため断じて認められない。
伴走型相談支援は認めるが、現金給付ではなくギフト券支給であること、マイナンバーカード勧奨があることなど看過できない問題点があるため、本補正予算に反対する。

<賛成討論なし>
☆採決結果:
 賛成24 反対3……賛成多数・可決