三鷹市議会レポ 3/4 本会議4日目 その2 
2020年度予算編成・施政方針について 

代表質疑 いのちが大事・嶋﨑 英治(概要)

1 予算編成方針の基本的な考え方について
<消費税増税について>
 市民の最大・最重要関心事は、日々の暮らし・生活です。消費税が導入されて31年になります。この間アベ内閣が標榜し続けている「社会保障のため」に消費税増税をするということを繰り返してきました。
 しかし、消費税増税で市民の暮らしはよくなり、社会保障は充実したのでしょうか、また、市内の中小零細事業主の経営及び生活はよくなったのでしょうか、否です。現実は、年金支給額は削減され、労働者の医療費窓口負担は3倍に引上げられ、介護保険は「負担あって介護なし」と揶揄される事態で、社会保障は切り下げの連続一途です。正にやらずぶったくりのアベ政治だと思います。

Q1 消費税10%への増税により、中小零細事業主を含む市民の暮らしの現状をどのように捉えているのでしょうか。

<予算編成の基本方針について>
Q2 前市長は、予算編成にあたって「マイナス2%シーリング」で予算編成を各部に指示をしていました。河村市長は、2020年度予算編成にあたり「前年度予算比2%増を基準に、予算編方針」を示しました。前市長から180度予算編成方針を転換したと認識します。転換した理由をお尋ねします。

2 10年後を見据えた施策の展開について
  子どもたちの健やかな育ちと10年後の環境問題とうとうについてお尋ねします。
 16歳のグレタ・トゥンベリさんが、大人たちが未来を奪うと地球温暖化を世界に警告し、自分が変わらなければ何も変わらないと決意し、行動に立ち上がりました。
2019年9月23日、温暖化サミットに参加した彼女は、地球温暖化について世界の指導者たちの責任を問いかけました。その行動は、世界中に広がる大きな輪になって子どもたちが地球温暖化防止行動にたちあがっています。
また、ヨルダンの子どもたちが砂漠に植物を植え続け、4年かけて緑をよみがえらせ、花を咲かせていることが伝えられています。
 こうした子どもたちの行動に、私は、大きな影響を受けました。この10年で何ができるかいろいろと考えました。10年後の三鷹市・世界・地球はどうなっているか。地球温暖化・水・種子・ゲノム食品・AI・廃プラスチック汚染・原子力発電所・子どもの権利・教育等々、そして自分は何をしているか、三鷹市として何ができるか考えました。

<地球温暖化・気候異常事態について>
Q3 グレタ・トゥンベリさんの行動及び地球温暖化サミットにおける発言について市長の所見をお聞かせください。

 昨年12月、COP25において、77か国は、「1.5℃未満実現のため2050年排出量ゼロ」掲げました。しかし、COP25において我が国は、「排出量ゼロは2070年」石炭火力発電所の廃止どころか、増設し「石炭火力発電所は2030年以降も稼働」するという方針を述べ、世界中から指弾されています。日本政府は、「10年後の世界」への危機意識が欠落していると言わざるを得ません。

Q4 市長は、まちづくりの基本理念を「質の高い防災・減災まちづくり」としています。そのことに異論はありません。くわえて、国連の「気候非常事態宣言」をしっかりと受け止め、スピード感をもって地球温暖化防止施策を実行していただきたい。
 原子力発電でもなく、石炭火力発電でもない事業者と公共施設の電力契約を進めていただきたい。市長の所見をお聞かせください。

 プラスチック製造時に大量のCO2を発生させ、廃プラスチックが、「マイクロプラスチック」化し、海洋を汚染し、すべてのいのちの危機になっています。廃プラスチックは、海など水中で劣化する過程で温室効果ガスを発生していることも明らかになっています。

Q5 「脱プラスチック」あるいは「プラスチックフリー」宣言を行い、三鷹市民と一緒に温室効果ガス削減に取り組みませんか、市長の決意をお聞かせください。

Q6 地球温暖化問題について、小・中学校授業でどのように取り合上げているのでしょうか。また、子どもたちの意見発表の場はあるのでしょうか、教育長にお尋ねします。

<安全な水の確保について>
 多摩地区・国分寺市、国立市、府中市の飲料水井戸から有機フッ素化合物PFOS(ピーフォス)及びPFOA(ピーフォア)が検出されました。A新聞の本年1月8日の報道で、東京都が、昨年の6月に、当該水源の井戸の汲み上げを止めていたことを知りました。
 当該の国分寺や府中の井戸水から79~150ナノグラム検出された事実もあります。アメリカは、2016年に、飲み水の水質管理の目安となる勧告値を両物質合計で、1リットルあたり70ナノグラムに設定しています。ナノグラムは10億分の1グラムです。いのちに係る重大な事件です。私たちは、この3市の水を飲む可能性があります。また、三鷹市の水道水源が汚染される可能性もあります。

Q7 この件について、東京都から三鷹市に情報提供があったでしょうか。

Q8 東京都に対して、徹底した原因究明を迅速に行うこと及び、抜本的な対策がなされるまで、当該井戸水を飲料に用いないことを申し入れていただきたいが、いかがでしょうか。

Q9 また、東京都に対して、多摩地区の自治体及び市民に対して、水源汚染問題の情報を迅速に提供することを申し入れていただきたい。いかがでしょうか。

<全国学力テストについて>
 全員参加式の学力テストは、米国では、点数で学校が序列化し、学校の「塾化」が進み、民主主義の根幹である公教育、自発的に考え、行動する子どもの成長を阻害しているのとのことです。日本でも同様なことが起きているのではなないでしょうか。
 学力テストは第一次安倍政権2007年から小学校6年生と中学校3年生を対象に行われています。その費用は民間企業に年間30億~50億円もの巨額の税金を投じて実施されました。民主党政権では、抽出式に改善しましたが、第二次安倍政権は、再び全員参加式に逆戻りさせ、成績を開示可能にした結果、自治体間、学校間の点数競争を引き起こしています。教職員の皆さんは、「点数アップ」のために諸々のことに追われているのではないでしょうか。

Q10 巨額の税金を使っている全員参加の全国学力テストを止めて、抽出型に改善した方がベターだと思います。教育長の所見をお聞きかせください。

Q11 今回、新たに市独自の学力・学習状況調査を実施するとしています。全国と東京都それぞれの調査に重ねて、市独自で実施する意図を教育長にお伺いします。
<子どもの権利条例について>
 西東京市は、東京経済大学の野村武司教授とゼミの学生が共同作業をして、調査研究し、若者たちの視点で、「西東京市子ども条例」づくりを進め、2018年10月1日に条例を施行し、「今と未来を生きるすべての子どもが心もからだも健やかに育つ環境を整えていくため、その理念を西東京市のみなさんと共有し仕組みをつくり、まち全体で子どもの育ちを支えていくことを目的とし、「西東京市子ども条例」の具体化を進めています。つい先日、野村教授とゼミの学生さんの報告会を聞く機会がありました。若者たちは生き生きと報告・意見発表をしていました。
 
第4次基本計画第2次改定にも、個別計画にも、2020施政方針にも「三鷹市子ども憲章」のケの字も見当たりません。

Q12 市内のICUなどの教授・ゼミの学生などと協働して、国際感覚をもって、「三鷹市子ども憲章」の検証作業を実施し、「子ども条例」制定に一歩、踏み出していてはいかがでしょうか。

3 都市間競争について
 施政方針(4P)で「自治体間競争を勝ち抜くためにも、将来を見据えたビジョンを示し、施策を重点化する中で積極的なまちづくりを進めていきます」とあります。

Q13 三鷹市がベストワンで一人勝ちを目指すということでしょうか、それともオンリーワンを目指すことの意でしょうか。

Q14 この言葉は今までも再開発に絡んで語られますが、これからのまちづくりは、勝ち負けではなく、オリジナリティある三鷹らしいまちづくりを目指すべきではないでしょうか。タワーマンションありきではなく、30年後50年後にも三鷹市民に活用されうる公共施設や広場の在り方を、市民とともに検討していくべきではないでしょうか。市長の所見をお聞かせください。

Q15 施政方針(4P)には、市内の人や事業者が三鷹市に魅力を感じ、まちづくりに参画していただく」とあります。公契約条例を制定し、事業者をまちづくりのパートナーと位置づけて、積極的に参画していただくのも一案だと思います。市長の所見をお聞かせください。

4 個別政策について

施政方針64頁 「マイナンバーカード」普及促進について
 2019年度補正予算、国から26,000万円余、2020年度は約1億4,700万円補助金が来ます。一作年12月1日現在の「マイナンバーカード」と通称されている個人番号カードの普及率は、総務省によれば、全国平均12.2%、三鷹市は16~17%だと思います。
 国は100%を目指して2019年度補正21億円、2020年度2,478億円国庫補助をします。無駄です。それこそ新型コロナウイルス感染症対策に組み替えてもらいたい。そう思います。

Q16 国の普及目標が達成できなかった場合、国庫補助金はどうなるのでしょうか、返還するのでしょうか

Q17 2020年以降、更新しない人が続出するのではないか、市長の所見をお聞かせください。

<三鷹市会計年度職員について>
Q18 勤務時間は、フルタイム任用は設けないとしていますが、いかなる理由ですしょうか。

<年月日の表記について>
Q19 施政方針53Pに、窓口に多言語翻訳機の導入とあります。賛成ですが、ぜひとも改善していただきたいことがあります。三鷹市の公式文書の年月日の表記に西暦を併記していただきたい。昭和55年生まれは何歳、と聞かれて即答できる人はどのくらいいるでしょうか、西暦で表記すれば1980年生まれ、40歳と即計算できます。西暦併記について市長の所見をお聞かせください。

<(施政方針86P)受動喫煙防止条例(仮称)の制定に向けた取り組みについて>

Q20 ポイ捨てや路上喫煙に対して罰則規定を設けてほしいと複数の市民から要望が寄せられています。罰則規定を設けることについて市長の所見をお聞かせください。

<(施政方針52P)平和施策の推進について>

Q21 施政方針には、「平和への願いを次世代へ継承するため、平和施策の更なる展開を図ります」とあります。51Pのクラウドファンディングとも関連しますが、平和基金寄附募集をしたらいいと思うのですが、市長の所見をお聞かせください。

Q22 庁舎建て替え問題に関して三鷹市と日本郵便株式会社の間で取り交わした「三鷹市庁舎・議場等の整備に向けた連携協力に関する協定書」の期限は2020年3月31日になっています。私たちは、破棄すべきだだと主張してきました。自動更新になったのでしょうか、今後どうするのか、市長の方針をお聞かせください。

注:「残り2秒でハップニング」がありました。

※録画中継はこちらから⇒https://mitaka-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=266&fbclid=IwAR3xGmNByiHcUjjSXZi_DHcEcM7cAU20QqllX3Ini2GrkZ0TfWSbrhGDgu8