都立病院の独立法人化に反対する意見書

 令和山桜会・公明党・自由民主クラブ・
  山田さとみ議員・成田ちひろ議員が反対・否決 

        反対討論なし!
#三鷹市議会レポ 2020年第2回定例会最終日・本会議5日目(3月27日)

議員提出議案・意見書 審査

日本共産党三鷹市議会議員団提出「都立病院の独立法人化に反対する意見書」について、三鷹市議会・いのちが大事を代表して嶋﨑英治が、賛成討論をしました。

都立病院の独立法人化に反対する意見書 賛成討論

いのちが大事・嶋﨑英治

  都立病院は、創立以来、住民のいのちと健康を守るセーフティーネットとして重要な役割を果たしてきました。さらに近年、都立病院の新たな役割として「行政的医療」(災害・感染症・精神科救急・小児特殊医療・難病・島嶼医療など)という特別の医療を行っています。それらの医療は不採算医療(常に病床を確保する必要があるため、採算性が低く民間病院では行われない医療)とならざるを得ないものがほとんどです。東京都もそれに必要な予算を計上し、地域医療を守ってきました。公立病院ならでは果たすことができた役割を無視して、一刀両断に切り捨てて、地方独立行政法人化は断じて容認できません。

 既に地方独立行政法人化された東京都健康長寿医療センターでは、全病床の4分の1が有料個室になり、使用する場合には入院時に10 万円の保証金が徴収されます。さらに、大阪府では独立行政法人化後、診断書料やセカンドオピニオン料など、健康保険制度の枠外の料金が短期間に値上げされています。独立行政法人化すると、議会の審議なしに料金の値上げや医療制度の改悪が可能となり、住民の負担増になります。国立病院も独立行政法人化後に交付金が削減され、財政難に陥ったため、採算優先となり不採算の診療科は閉鎖され、差額ベッド代など収入増が図られました。これでは、都民が安心して治療を受けることはできません。

 独立採算制になると東京都からの繰入金がなくなり、医師や看護師など職員の雇用条件も不安定になり、安心して働き続けられる条件が奪われかねません。人類史上初の少子・超高齢社会を目前にしている今こそ、医療費の心配なく都民が、いつでも誰でも、安心して医療が受けられる体制を構築すべきです。日本と並ぶ長寿国イタリアでは、新型コロナウイルスにより、3月21日現在、死亡者4825人、感染者5万3578人との報道があり、東京都内で、昨日現在、4日連続、一日の陽性反応者最多を更新し、昨日は47人、東京都の陽性反応者は、合計222人に達しました。都道府県で最多です。イタリアの現実は、病院数を削減してきた結果だと思います。こうしたことを教訓化すれば、公立病院の存続は、絶対に必要です。

 本意見書が述べている「厚生労働省が全国424カ所の公立病院及び公的病院について、再編統合が必要であると名指し指摘」したことは、地方分権に反し、地方自治に対する不当な介入・干渉と言わざるを得ません。また、問題なのは、地方独立行政法人化は、都民が望んだものではないことです。都民ファーストであるならば、都民を第一にすべきです。

以上述べて、本意見書に賛成いたします。

★採決結果・賛成少数否決
賛成11(民主緑風会 日本共産党三鷹市議会議員団 いのちが大事)
反対15(令和山桜会 自由民主クラブ 公明党 山田さとみ議員 成田ちひろ議員)
退席1 半田議員